千歳盛酒造
千歳盛酒造(秋田の酒蔵)
秋田県鹿角市にある酒蔵「千歳盛酒造」。
明治5年(1872年)に創業し、140年以上の伝統がある蔵元です。
秋田県鹿角市は、青森県と岩手県の県境、秋田県の北東部に位置し、
八甲田や八幡平などの奥羽山脈の山々を背にした冬の寒さが厳しい場所です。
千歳盛酒造では、そんな厳しい冬の気候を活かし、
雪深い山々からの雪解け水がもたらす清らかな伏流水を仕込水に使用して、大量生産はせず、小さく大事に育てることを信条に、
きめ細やかでスッキリとした淡麗な味わいのお酒が造られています。
千歳盛の代表銘柄
また、千歳盛酒造では、面白い取り組みも色々と行なっています。
例えば、同じ鹿角市内にある1200年余りの歴史を持つ「尾去沢(おさりざわ)鉱山」の地底坑道に貯蔵場を設け、
年間を通じて12度くらいの温度を保つ安定した環境で酒の熟成を行った「大吟醸 地底の神秘」を発売したり、
同じく、約4000年前(縄文時代後期)の遺跡「大湯環状列石(ストーンサークル)」を抱える同地域が、
古代に想いを馳せながら、古代米を極少量生産していることから、
その希少な古代米を使用して、日本酒とは思えないまるでロゼワインのような鮮やかな色のお酒「大湯古代米 万座の舞」を発売したり、
2015年全国きき酒選手権大会個人の部で優勝した当該蔵の工藤功一氏が、
千歳盛銘柄の複数の日本酒をブレンドし、飲みやすさや食べ物に合う味に仕上げた商品「チトセザカリKKB(工藤功一ブレンド)」を発売したりするなど、
伝統的な酒造りだけでなく、面白い取り組みを色々と行うことで、蔵の活性化を目指しています。
酒銘の「千歳盛」は、創業者の初代田村茂助により不老長寿の願いを込めて「千歳」と命名されたことが始まりで、 その後、大正11年に更なる繁栄を祈願して「千歳盛」となりました。
千歳盛酒造は地域に根ざし、現在では鹿角市に唯一残る酒蔵として、今もなお地域の方々に愛されています。